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浪人したから見つけたんだ! 一生もんの「スキ」<ダンス篇>【ユースなう!Vol.56】

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浪人なんて、カッコ悪い!? ううん。そんなこと、気にしなくていい。だって浪人生には、浪人しなくちゃ出会わなかった、一生もんの「スキ」があるんだから。成功者にサクセスストーリーがあるように、失敗者にも別のプレシャスストーリーが待っている。浪人経験者でもあるライターFは、そんな素敵なお話を、とある3人の浪人経験者から教えてもらいました。

1人目の浪人経験者は、國學院大学に通う、鈴木さん。2浪で、当時の自分は「カスだった」と言います。だけど、今、生活の軸にもなっているダンスは、浪人してなかったらやってなかったかもしれないんだって。一途になれるものを見つける秘訣など、聞いてみたよ。

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お名前:鈴木智也さん(22歳)
通っている大学:國學院大学2年
浪人スタイル:予備校1年、宅浪1年の、計2浪
浪人してスキになったもの:ダンス

「カス」だった3年間の、受験生活

ライターF(以下F):出身が新潟で、2浪したってことは、相当行きたい大学があったの?

鈴木さん(以下S):いや、僕の場合は、行きたい大学とか志的なものは特になくって、やったらいけそうだなっていう、偏差値重視の選択だったよ。あとは、配点とか、受験の形式とか。英語は本当にダメだったんだけど、政経が得意だったし好きだったから、それを活かして目指せるとこを受けた感じ。だから、志望校選びは、僕にとっては物件探しみたいなもので(笑)。部屋でいう家賃は偏差値だし、間取りはカリキュラム。僕は家賃重視で立地とかも気にして選んだ感じかな。

F:物件選びか。私にはその感覚なかったけど、それでいうなら私は、お金ないくせに15万のあの部屋しか住みたくない!みたいなタイプだったな(笑)。でも、結構現実的に志望校設定してたのに、2度も失敗しちゃったのはなんで?

S:なんでだろうね。自分でもカスだったと思う(笑)。一応失敗にはちゃんと責任とって勉強はしてたけど、願書出し忘れたりとか、油断して試験の途中に寝ちゃったりとか…。

F:え、それはダメでしょ(笑)。でも、受けたのは東京の大学がほとんどだったんだよね? 中央とか法政とか日大とか東洋とか。新潟の大学は考えなかったの?

S:うーん地元だと、国公立主義の人が多くて、環境的に何か違うかな、とは感じてて。

F:そっか。東京の大学目指して浪人して、地元の子たちに遅れをとるのが恥ずかしい、とかいう感覚はなかった?

S:昔から周りを気にしない性格で、目の前の状況はしょうがないっていう考えだから、そういう感覚はなかったかな。

F:それは強靭な心だわ。しかも、それでいて志望校への愛校心がないんだから。モチベーション保つの難しそう。

愛校心がなかったからこそ芽吹いた「ダンス」生活

S:でも、浪人した上に、愛校心がなかったからこそ、今の大学生活があるんだと思う。

F:え? どういうこと?

S:最近はもっぱらダンス、ダンス、の生活なんだけど、これに興味持ったのは浪人時代、ダンスやってた妹の影響でYouTube見始めたのがきっかけなんだよね。そのときは別に、大学入ったらダンスやろう!とかは特に思ってなかったんだけど…。いざ学校に入って、何やろっかなって思って出てきたのがダンスで。あの時間がなかったら、選択肢に出てこなかったと思う。それに、愛校心もなかったから、選んだダンスサークルも、インカレだったし、それきっかけで自分のやりたいダンスがわかってきて、別のダンスサークルに転サーしたり、ダンススタジオのダンサーさんの作品に挑戦したり。とにかく意識はいつも外を向いてたかな。

F:それって大事だよね。もちろん、自分の学校が好きであることに越したことはないけど、大学生って、自分で選択肢を増やそうと思ったら、いくらでも増やせるからね。でもさ、2浪した上に、転サーしたら、サークルの中では22歳の1年生なわけじゃん。環境を変えるのに、躊躇はなかった?

S: うーん、なかったかも。それも浪人の時と一緒で、周りからどう思われるかよりも、やりたいことにちゃんと自己満できるか、が大事な気がして。まあ、言ってしまえばワガママなんだけど(笑)。

F:自己満が大事、か。じゃあ、今やりたいことがない、見つかってない人とかって、どうしたらいいんだろ?

「好奇心を求める好奇心」を持つ

S:そうだね。これは自分の人生が証明してくれてると思うけど、好奇心を求める好奇心を持つことも、一つの道かなって思った。もちろん、美容師になりたいから美容学校行きます、とか、将来のこと考えて将来の勉強する、って道もありだし、自分にも必要なところかなって思う。けど、そもそも将来って、今の積み重ねだったりするわけじゃん。だから、いいんじゃない? 今具体的にこれがやりたい!ってのがなくても。それが見つかるんじゃないかって好奇心で勉強してみればさ。そしたら行った先で、僕みたいに何か見つかるかもしれないし!

F:私もやりたいことが定まらない人なんだけど、鈴木さんに言われると、それでいい気がしてきた(笑)。とりあえず、好奇心が湧くことに期待して動けば、いいことがある、ってことよね!

受験となると、「何のために」とか、すごく目的意識を問われたりする。けど、ないならないで、しょうがない。無理に作らなくても、現状を認めて、でもそんな現状に期待する。そんな風に素直に選択していくと、コレってものに出会える時がくるのかもしれないね。