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浪人したから見つけたんだ! 一生もんの「スキ」<ラジオ篇>【ユースなう!Vol.59】

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浪人なんて、カッコ悪い!? ううん。そんなこと、気にしなくていい。だって浪人生には、浪人しなくちゃ出会わなかった、一生もんの「スキ」があるんだから。成功者にサクセスストーリーがあるように、失敗者にも別のプレシャスストーリーが待っている。浪人経験者でもあるライターFは、そんな素敵なお話を、とある3人の浪人経験者から教えてもらいました。

>>1人目<ダンス篇>はこちら
>>2人目<ガーリー篇>はこちら

最後に紹介する浪人経験者は、慶應に通う増田さん。浪人してスキになったことはたくさんある、という彼は、そのたくさんの「スキ」を大学生活で開花させた模様。「スキ」をスキでい続けるにはどうすればいいのか、聞いてみました。

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お名前:増田凌一さん(22歳)
通っている大学:慶應義塾大学3年
浪人スタイル:宅浪・1浪
浪人してスキになったもの:ラジオ、家族(特に姉)、筋トレ、起業、ダンス、バスケ

3浪して看護を選んだ、姉をリスペクト

増田さん(以下M):浪人中ってさ、やっぱいろいろエピソードあるよね。俺、鉄板ネタとかもあるもん(笑)。

ライターF(以下F):え、ネタ?(笑) なになに?

M: 父親なんだけど、俺にすら敬語でメールしてくるような硬い人だったのに、急に金髪になったっていう話とか、謎にムエータイにはまって、サンドバッグ買ってドスドスやり始めた話とか。

F:何それ(笑)。でもたしかに、浪人すると家族も変わるし、家族との関わり方も変わったりするよね。私は昔から、早く家を出たい派で、家族とか無関心だったんだけど、浪人してスキになったなあ、自分の家族のこと。

M: それでいうと俺は逆に、浪人した姉と、より仲良くなったかも。もともと医者家系ってのもあって、両親は好きなようにやりなって言ってくれてたんだけど、姉が空気を読んだのか、医学部一本で。でも、なかなか成績も伸びず、うまくいかなかったんだよね。それでそのうち、周りのこと拒絶するようになっちゃって、結局3浪したんだよね。

F:3浪か…。でも医学部ってなると、そんな感じなのか。

M:でも、結局医学部じゃなく…。

F:え? じゃあどうしたの?

M:看護の道。学力的には看護の方が低いし、3浪もして看護、ってのは辛かったと思う。でも、行った先で、本当に自分がスキなものに気づき始めてて。今までだったら、医者になることが自分の人生なんだって、どっか勝手に敷かれたレールを見てきてたけど、浪人して、ある意味自分の限界に気づいた末に、本当に自分に向いてることとか、本当に自分がスキなことを見つけて、今はすごい生き生きしてるんだよね。そうやって、解き放たれた姉を見て、すごくスキになった。

F:それ、すごい。私も、そんな増田さんのお姉さんをスキになった(笑)。

M:だから、よく姉が俺の住んでるところに遊びに来たりするのね。で、将来の夢の話とかするのね。けど、もしも姉がストレートに医学部受かってたら、その夢の話が、「年収○千万の男性と結婚するのが今の目標なんだわ〜」なんて話になってたのかなって(笑)。

F:増田さん自身は、将来の夢とかあるの?

浪人期の「スキ」は、一生もん

M:職業としては、弁護士を目指してるけど、それは「スキ」とはまた別かな。

F:将来の夢とスキなものは、必ずしも一緒じゃないよね。じゃあ今勉強で忙しいんだ。そういう時って、スキなもの、趣味とかは、どうやって楽しんでるの?

M: 浪人時代に出会った「スキ」でいうと、起業、筋トレ、ダンス、バスケ、が好きなんだけど、起業とダンスは、1、2年の時にやってたよ。今も出来る範囲で続けてるんだけど、そうだね。起業だったら、会社の沿革見るのスキだから、そういうのひたすらネットで見たり、ダンスは基礎練だけやってたり、筋トレも健康のためにやってたんだけど、これに関しては、起業関係で鬱になっちゃった時に、精神状態を救ってくれたものでもあるんだよね。でも、1番スキなのはラジオかも。

F:ラジオか〜。特に宅浪生は、音に助けられるよね。だし、意外とラジオ聞いてる同世代、多いよね。

M:俺はもう、好きすぎて、暗記っていう能力を得たからね。もう一回聞きたいって思った時に、覚えればいいんだ、って思って(笑)。RHYMESTERさんの番組が好きで、ラジオ投稿も読まれて嬉しかったな〜! これは浪人中からずっとだけど、自分と関係ない人の話に自分重ね合わせたりするのが楽しいんだよね。浪人の時は、浪人生の話とか超読んだなー。浪人じゃなくても、挫折したけど這い上がった人の話とか。すごい勇気づけられる。

挫折してわかった本当の「スキ」を、“深める”

F:それすごいわかる。私は、エスカレーター式で大学院まで行ける愛知の女子高出身で。そこ、一般受験生が2割いるかいないかレベルだったし、その上、宅浪っていう受験マイノリティーぐあいだったから。必死に似た人生の人探して、読んでたわ(笑)。

M:でもさ、これ読んでくれた人には、受験を頑張らなくちゃいけないんだ!とか、有名大受かったろうって、“這い上がる”モチベになってくれても嬉しいけど、そういう世間の評価とか成功って縦軸は別として、落ちてわかった、本当にスキな事をちょっとずつ“深めて”もらえたら嬉しいよね。たとえ、行きたい大学や受かった大学がFランでも、何年浪人しても。どこの大学出た、とかって話を覆すくらい、自分のスキなものを大事にできる人になろうって思ってくれたら、それも嬉しいよね。

取材後、「今目指してる弁護士は、もちろん責任を持ってやろうと思うけど、スキなのはやっぱラジオだわ」と笑顔で話してくれた増田さん。彼自身や、お姉さんもそうだけど、やっぱ、「スキ」をスキなように愛してあげる人は、パワフルだよね。