電子工作ギャルユニット・ギャル電さん< 前篇 >【その人、スキあり!】
2018.09.28
「スキ」を貫くってちょっとこわい…。そんなあるある、どうしたらよいものか。そこで、「スキ」を貫く若者からヒントを探る対談企画『その人、スキあり!』。インタビュアーには毎度お馴染み、シンガーソングライター・井上苑子さんがゲストをお迎えして、それぞれの「スキ」を貫く想いをお届けいたします!
今回のゲストは、渋谷のギャルに電子工作を流行らせるため、ギャルによるギャルのためのテクノロジーを提案する、電子工作ギャルユニットの「ギャル電」さんが登場です!
前篇では、そんな謎多きギャル電のお二人に「スキ」な「光らせる」ことについて迫りました!
★前篇★「電子工作ギャルユニット」って!?

↑ギャル電は元ポールダンサーでOLのきょうこさん(左)と現役大学生のまおさん(右)のユニット
井上苑子さん(以下、井上):今日はよろしくお願いします! お二人とも、ファッションがすごい個性的ですね…。これって私服ですか?
ギャル電:ガンガン私服です。 今日は苑子ちゃんをギャル色に染めちゃいます!
井上:ギャルになれるかな(笑)。早速ですが、お二人はギャルでありながら、電子工作をやっているんですよね?
きょうこさん(以下、きょうこ):そうですね、「渋谷のギャルに電子工作を流行らせたい」一心で、電子工作をやっているユニットです! 全てのアイテムを、自分たちで一から手作業で作っています。
井上:え〜すごい…! 全部お二人で…。ところで、なぜ電子工作を始めようと思ったんですか?
まおさん(以下、まお):私はそもそも大学で、電気電子工を学んでいて。
井上:え~〜〜! 意外すぎる!

まお:ある日、ものづくりの授業があって、そこでロボットを作らされたんです。その時ふと、ロボットを作るより「電子工作でアクセとか、光り物を作る方が楽しんじゃね?」って思ったんです。それがきっかけですかね。
井上:すごい動機ですね…! 普通じゃそんなこと思わないもん(笑)。きょうこさんはどういうきっかけで?
きょうこ:私は元々、ポールダンスを趣味でやっていて、その衣装を自分で作っていたんですけど、だんだん衣装に対する熱量が上がっていって。小林幸子さんみたいな照明のたくさん付いた、ギラギラした衣装に憧れるようになったんです。それがきっかけですかね。
井上:確かに、あの衣装は目を引かれる! でも、あれを自分で作るのは大変そうですね。
きょうこ:そうなんですよ、自分ではどう頑張っても作れっこないってことに気づいて。だから、知り合いのダンサーに協力してもらおうと思って。でも、これには一つ問題があって。
井上:なんですか…?

きょうこ:「電子工作をやってるポールダンサー」がいなかったんです。
井上:そりゃそうですよ(笑)。
きょうこ:一人で電子工作をやるのは技術的にも無理だし、心細くもあるので、飲み会に行くたびに「電子工作やってるギャルいない?」って聞いて回って。
井上:飲み会のたびに(笑)。それで繋がれるんですか…?
きょうこ:繋がれたんです。知り合いが割とあっさり、「あ〜いるよ。」って紹介してくれて。2年かかりましたけど。
井上:ギャルコミュニティ恐るべし…。
ウチらは「バイブスが合った」

井上:お二人はどういうきっかけで「ギャル電をやっていこう!」ってなったんですか?
きょうこ:「お互いにこういうもん作ったよ!」って見せ合って、そこでバイブスが合ったんです。「あれ? すげぇイケてるじゃん!」って。
井上:お二人の電子工作に向ける情熱や、方向性には通じるものがあったんですね。作品って、二人で作っていくんですか?
きょうこ:基本的には、二人とも制作の全行程に携わるんですけど、作品や、やりたいことによっては、分業してやっています。カッコよく言えば、「センスの使い分け」みたいなことですかね。プログラムは主にまおがやってくれます。
まお:そうですね。逆に、きょうこは「デコ」担当です。電子工作しか自分はやっていなかったんで、「あー、こんなに可愛くできるんだー!」ってハッとさせられましたね。本当にきょうこはデコるのが上手いんです。

井上:「電子」と「工作」のスペシャリストが集まったんですね。それにしても、こんなに個性の強い二人が集まって、衝突はないんですか?
まお:衝突はないですね。どっちかっていうと、「もっと気合い入れていけよ!」みたいなことはありますけどね。
井上:どういう時に「気合い入れてけよ!」ってなるんですか?
きょうこ:ギャル電は、今までやったことないことばかりやってるんで、たまに正気に戻ると「これ無理じゃね?」みたいになる時があって。だから、そんな時は「正気になるんじゃねえ!」って、お互いに気合いを入れ合いますね!
井上:ギャルパワーで乗り切るんですね(笑)。
とにかく目立ちたいし、モテたい

井上:今まで多くの作品を作ってきたギャル電さんですが、電子工作をやるモチベーションを教えていただけますか?
まお:それは「モテたい」からです。というか、「光るとモテる」んです。
井上:モテたい(笑)。光るとモテるって、どういうことですか?
まお:よく聞かれるんですけど、本当にモテるんですよ。オシャレ目的で光ってる人ってあまりいないじゃないですか?
井上:確かに、目を引きますね(笑)。きょうこさんもやっぱり、目立ちたいんですか?
きょうこ:もちろん! それこそギャル全盛期って、いかに誰もやったことない格好をして、いかに「オシャレ」って言わすかを競っていたんですよ。突き抜けたファッションだらけだったし、それが最高にイケてました。なのに、今は原宿でさえ同じような格好してる人ばっかり。

井上:たしかに、今は個性的なファッションってあんまり見かけないかも。でも、まおさんは大学生ですけど、どうやってギャル文化を知ったんですか?
まお:私はもともと、タイのプーケットで暮らしていたんですが、日本のギャル雑誌が大好きで。そこでギャル文化を知りました。それからというもの、「絶対、日本の大学行くぞー」って頑張って勉強したんです。でも、いざ来てみたらギャルカルチャーはほぼ死んでて。だから、あの奇抜なファッションをもう一度、渋谷や原宿で流行らせたいんです。
井上:それで、渋谷のギャルに電子工作を流行らせたい、と。
きょうこ:そうですね、渋谷のギャルをハックしたい。今のギャルカルチャーって、日本よりも海外で熱くて。日本発祥の文化なのに、海外に負けてらんないですよね。
ギャルこそ、「はんだごて」を持ち歩け
井上:ギャル電さんのファッションや電子工作の作品を、一般の人が「真似したい!」ってなったらどうすればいいんですか?
ギャル電:自分で作ってください! 材料は100均、アキバにいけばだいたい揃いますね。
井上:そんな…! 作ってあげたり、販売したりしないんですね。

きょうこ:だって、わたしたちが作った電子工作ってすぐに壊れるから(笑)。メンテナンスしながらじゃないと、長持ちしないから販売できないんです。昔、巻き髪とか流行りましたよね? アイテムで、「ガスコテ」があったんですけど、同じように「ガスはんだごて」があるんです。将来的には、ギャルがガスはんだごてを携帯して、電子工作が壊れるたびにストリートで修理してたら、超おもしろいとおもうんですけどね。
井上:めちゃくちゃシュールな光景(笑)。でも、そんな未来がきたら、絶対おもしろいですね。
きょうこ:ちょっと大げさだったけど、私たちはとにかく、ギャルに電子工作を「流行らせたい」んで、その「やり方」を教えていますね。そのために、定期的にワークショップを開いています! イベント情報はTwitterからチェックしてくれれば。
Follow @galden999
↑ギャル電さんのTwitter
まお:そこで、今から苑子ちゃんには、そのワークショップを体験してもらおうと思います!
井上:えー! なんだか、難しそう…。私にできるかな…。
きょうこ:小学生から参加してくださる方もいるので、心配いらないですよ! 苑子ちゃんは器用そうだし。さあ、始めましょう!
…と、前篇はここまで。
後篇では、いよいよ井上苑子さんが電子工作に初挑戦! 果たして井上さんは無事、電子工作を完成させられるのか…!? そして、ギャル色に染められてしまうのか…!? お楽しみに!

ギャル電(ぎゃるでん)
現役女子大生ギャルのまおと元ポールダンサーのきょうこによる電子工作ユニット。「ギャルも電子工作する時代」をスローガンに、ギャルによるギャルのためのテクノロジーを考案し、「デコトラキャップ」「会いたくて震えちゃうデバイス」などギャルやパリピにモテるテクノロジーを生み出し続けている。夢はドンキでアルドゥイーノが買える未来が来ること。
◼ギャル電 公式サイト/インフォメーション
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Instagram:https://www.instagram.com/galdenshikousaku/

井上苑子(いのうえそのこ)
神戸出身の20歳シンガーソングライター。小6より作詞作曲と路上ライブを始め、高校入学と共に上京。
動画配信サービスのツイキャスで人気を集め、視聴者数が200万人を突破しメジャーデビュー。
1stシングル「だいすき。」はYouTubeで1000万再生を超え、女子中高生を中心にスマッシュヒット。
これまでのミュージックビデオの総再生回数は5000万回を突破。LINE MUSICなどの定額制音楽聴き放題サービスでは毎回1位を獲得するなど、SNS新世代のアーティストならではのヒットを生み出している。
11月7日にはニューシングル「ファンタジック」をリリース。また、歌手としてだけでなく、映画・ドラマ・CMなどへもマルチに出演する次世代のシンガーソングライター。
■井上苑子 公式サイト/インフォメーション
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