クリームソーダ職人に会ってきた!【クリームソーダ研 番外編】
2019.06.25
クリームソーダの魅力に取り憑かれた筆者が各地の喫茶店を歩き回り、まるで研究するようにクリームソーダの飲み比べを行う活動、その名も“クリームソーダ研”。
今回はその番外編! SNSで話題のクリームソーダ職人の方主催のイベントにお邪魔しました!
話題のクリームソーダ職人って?
みなさんはこの方をご存知でしょうか?

tsunekawaさん(@tsunekawa_)は自身のツイッターで自作のクリームソーダの写真やレシピを載せているクリームソーダ職人! 今、tsunekawaさんの作るクリームソーダが美し過ぎる! とSNSで話題を呼んでいます。


これ全てがtsunekawaさんの自作のクリームソーダなんです。
お店で出されても違和感のないクオリティの高さ! 何と言っても色使いの豊富さと創作性の高いところが魅力的ですよね。
tsunekawaさんの本職は服作りのお仕事で、クリームソーダは趣味で作られているんだそう。なので、普段はtsunekawaさんの作ったクリームソーダをいただく機会がないのですが、何と期間限定でイベントを開催されることに!
その名も「旅する喫茶」。実際にtsunekawaさん自作のクリームソーダがいただけるということで私駆けつけました!

今回は新高円寺で開催した「旅する喫茶」にお邪魔しました!
会場は住宅地の路地裏にあるアパートの一室。隠れ家カフェのような形で今回のイベントは行われていました。
お目当てのクリームソーダですが、色々種類があった中、今回は青いクリームソーダを作っていただきました!
うつくしい…青いクリームソーダ

とっても綺麗…!
まるで青く透き通る海のようなソーダです! 今まで青色のクリームソーダは何杯か見てきましたが、こんなに綺麗な透き通った色の青色のソーダは初めて見ました。
気になるお味ですが、ソーダはラムネ風味の甘みで、見た目と同様透き通る爽快感のあるものでした! 青いクリームソーダの場合はソーダがブルーハワイ風味のものが多いので、いつもと違った青いクリームソーダが楽しめました。
見た目の美しさだけではなく、味も上品で繊細な一杯。まさに美しさと味の両方を楽しめるクリームソーダです!
グラス一杯に魅力を詰め込めるクリームソーダ
ということで、tsunekawaさんにインタビューを敢行!
―普段洋服作りをされているtsunekawaさんは、なぜクリームソーダを作られるようになったんですか?
tsunekawaさん(以下=T):元々クリームソーダが好きっていうのもあったし、ある友人に「自分で作ってみたい」って言われたんです。色々調べたら実際に自分で作れることが分かって一緒に作ってみたのがきっかけですね。
僕は普段物作りをしているので、やっぱり基本的に何かを作るのが好きなんですけど、「いやこれは面白いぞ。」って思ったんです。これはもっと色々アレンジしたり、もっと幅を広げたりできるなって思って、いろいろなクリームソーダを作るようになりました。その仕事の休憩中や合間に作ったものの写真を撮って自分のSNSに載せていたらどんどん見る人が増えていったという感じですね。
―具体的にクリームソーダのどんな所に惹かれましたか?
T:やっぱり味もそうですし、懐かしさみたいなのもそうなんですけど、そこから幅を広げて色んなオリジナルのクリームソーダを作っていくことが好きなので、創作性が高い所ですかね。
あと、グラスの一杯に限られる、その中に全部創作性を閉じ込められる所。限定された中でいかに自分の持ち味を出したり、デザインを取り入れたりするかっていうのは、クリームソーダはグラス一杯で、洋服は身体っていう限定された中で作っていかなきゃならないので、少し共通しているところもあってとても面白いです。
―“グラス一杯に閉じ込められる〜”という点すごく分かります! でも、そのクリームソーダの魅力を分かってくれる人は少ないんです…。
T:ありがとうございます! いや、普通はそうです。とてもマニアックだと思います(笑)
―クリームソーダを作る上でこだわりはありますか?
T:見た目も気にするんですけど、結構味とかにもこだわるようにしていて、ちょこちょこ隠し味を入れたりするものもあります。
あと、季節的なものを取り入れたいっていうのもあって、誕生石のクリームソーダや季節にちなんだクリームソーダを毎回作るようにしています。時間と共にあったり生活と共にあったりするものを作るようにすることを心がけていますね。思い出の形に残るようなものを作りたくて、思い出の中に自分のクリームソーダがあったら嬉しいなって思います。

(3月の誕生石アクアマリンのクリームソーダ)

(2月の誕生石アメジストのクリームソーダ)
―今回tsunekawaさんのクリームソーダを飲ませていただいて、見た目の美しさだけじゃなくて、味にもこだわりが見えて余計感動しました!
T:ありがとうございます…! 僕一人じゃ知識不足な点はあるので、シロップ作りとかは手伝ってもらったりして、今回は市販の物を使って色々アレンジして作りました。でも、ゆくゆくはシロップも自作の物を使ってみたいとは思っています!
理想の喫茶店は“魅せたい空間”
―tsunekawaさんはプロフィールに将来喫茶店を開くのが夢だと書かれていますが、今回のイベントは夢の実現への一歩だったのではないでしょうか?
T:そうですね! 僕はこの二日間ずっとキッチンにいたので中々お客さんとお話しすることができなかったんですけど、クリームソーダを運んでいった時のお客さんの反応とかキッチンにも聞こえてくるんですよ。それが最高に嬉しくて…。
これからイベントで発信して行く上で、僕自身がもっとファンの方や来てくれる方と交流できるようにしたいです。お客さん側の考え方も借りつつ夢に向かっていければいいなと思います。
―今の時点で考えているtsunekawaさんの理想の喫茶店とはどんなものですか…?
T:ずっと洋服を作っていたので、洋服のお店を持ちたいという気持ちもあって。でもクリームソーダを作り始めて、ただのセレクトショップより一緒に飲み物とかも提供するカフェの要素のある、くつろいでもらいながら服を楽しんでもらう空間が自分の理想だと思うようになりました。普通に服を売りたい、飲み物を提供したい、ということより自分が伝えたい、魅せたい空間を作って沢山の方と共有したい、という気持ちの方が強いです。そんな空間をいつか作りたいと思っています。
カレー×クリームソーダ

14日はtsunewakaさんと親交のある、カレー職人たまきさん( @tamarin_0904 )の カレーも提供されていました!
―今回のイベントについてお聞きします! どういうきっかけでお二人でイベントを行うことになったのですか?
T:まあカレーだし、クリームソーダだし…。
たまきさん(以下=た):まあ面白いことやろうよっていう感じですよね。
T:ゴールデンウィークに西荻窪でイベントを一緒にやる予定で、実際どういう反応をもらえるのか、せっかく今回二日間イベントやるなら日曜日だけたまき君にお願いしてちょっと様子見てみようという所から始めました。
「旅する喫茶」というタイトルは元から考えていて、旅をしながら色々全国各地で開いていこうという企画で始めました。
―今回は初のイベント開催ということでしたが、反響はいかがでしたか?
た:めちゃくちゃ反響ありました! ツイッターで検索すると結構呟いてくれている人も多かったです。
T:昨日は朝早くから大通りの方まで並んでくれていました。対応しきれなかった所もありつつも、お客さんは見ている限りは期待していた反応をしてくださったので、初めてにしては成功したのではないかと思っています。
今日面白かったのは、クリームソーダだけが目当ての人がいなかったことですね(笑)。
た:まさかこんなにカレーとクリームソーダのセットで頼む人がいるとは…(笑)。
T:たまき君はカレー会というのもやっていて、美味しいカレーが作れるっていうので有名なんです。
―カレー会! そんな会が! でもtsunekawaさん同様たまきさんも趣味でカレー作りをなされているんですよね?
た:そうですね、カレーは本当に趣味でやっていました。カレーの会も自宅で手作りカレーを振る舞うだけの完全に狭いコミュニティの中での活動なんですけど…(笑)そこで僕たちは知り合ったりもして。なので、お金をいただいてカレーを提供したのは今回が初めてだったんです。最初は不安だったんですけど、いつかお店を持ちたいという夢があったので、それの第一歩として背中を押してくれましたね。
―旅をしながら全国各地で開いていきたいと仰っていましたが、次回の西荻窪の他に決まっている開催地などあるんですか?
T:他行ってみたい地域を上げるとしたら、北海道、大阪、あと新潟が結構ファンの方が多そうなので行ってみたいですね…。色々行きたい地域があるので、今年一年かけて全国各地回りたいです。そしたら当地サイダーとかもあるので、せっかくなのでご当地限定のメニューとかレシピを考えて、そこでしか飲めないそこでしか食べられない物を提供したいなと思います。そしたらやっぱり旅する感じも出るし、ゆくゆくこの旅する喫茶目当てでお客さんも旅をしてもらえたらいいなとは思います。
今回のクリームソーダ研は番外編としてクリームソーダ職人tsunekawaさんにお話を伺いました。クリームソーダの“グラス一杯に創作性を閉じ込められる”という所は、普段デザインや物作りをされているtsunekawaさんの視点だからこそ見えてくるクリームソーダに隠された大きな魅力だと改めて気づきました。みなさんの街に「旅する喫茶」が訪れた際は、そんな魅力の詰まったクリームソーダと特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
【取材協力】
■旅する喫茶高円寺編
次回開店予定は7/13-14の二日間で北海道の洞爺湖にて!