これが大学生の青春! バンドサークルのための音楽フェス、SOUND YOUTH 2019に行ってきた!【ユースなう!Vol.102】

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

いきなりですが、バンドサークルって怖くないですか。偏見なのはわかっています。でも。「バンドやってそう」なファッションで、なんかおしゃれな雰囲気を醸し出しているし、真夜中に更新されるInstagramのストーリーはよくわからないし、ライブハウスは暗くて爆音なんでしょ……。同じ大学にいるのになんとなく違う感じがします。
そんな先入観を持った私が、初めてちゃんとサークルバンドを聞きに行きました。それはあのSOUND YOUTH 2019の決勝! 少しびびりながら向かった先には、どんな世界が!?

SOUND YOUTH 2019とは?

ユースタでは3回目の登場となるSOUND YOUTH(以下SY)(http://soundyouth.circleapp.jp/#)は企画・運営・演者を全て学生が行う音楽フェス。優勝を目指して数々のサークルによる戦いが繰り広げられます。日本最大級のサークルバンドのフェスということで、注目度も年々上がっています。

憧れのLIQUIDROOMで

今年のSYの特徴の一つとして挙げられるのは、その会場。恵比寿にあるLIQUIDROOM (https://www.liquidroom.net/)はバンドをやっている人ならば誰もが憧れる場所。

ここで決勝の枠を勝ち取った9バンドによる舞台が、ついに幕を上げます。今日のためにずっと練習を重ねていたレベルの高い演奏を聴けるとのことで、会場の雰囲気は盛り上がっています。

先輩や仲間の思いを背負って、音楽にぶつける姿がまぶしい。こんなに大きなステージで緊張を見せず、自分たちも楽しんでいる様子は客席まで伝わってきます。これぞ青春! パワフルな歌声とかっこよく技術の高さを魅せる楽器に会場の空気が持っていかれる。
なんと口笛やエミネムチャレンジ、ギャグの要素も加えた演奏をしたバンドも。とにかくバラエティ豊かでした。そして学生らしいエピソードやサークルとしての仲間意識が見えるのもSYを楽しむポイント。歌や演奏は感情に直接訴えられる気がする、と言っていたバンドの言葉にもアツさを感じました。

また、大学サークルだけではなく高校生バンド LOFTさんの演奏も。「今日ここにいる誰よりもかっこいい演奏をします」と意気込んだ彼らのパフォーマンスも大盛況。高校生らしい輝きがありました。

そして5時間にもわたる全バンドの演奏が終了。ここで再確認したのは、これはただのライブではなく日本一を決める決勝。審査に入ります。

 

日本一のサークルバンドはどこだ?!

そして審査員と観客の投票を経て決まったグランプリとは…

準グランプリ・The α Vet (麻布大学 軽音楽部)

メンバーのほとんどが6年生というこのバンド。やり残したことを最後にという思いで、自分たちがかっこいいと信じる演奏をしたと言っていました。全力で楽しむ様子と会場全体を巻き込むようなノリが印象的でした。

―得意なジャンルは?

ダークな部分を残しつつ、縦ノリ(ヘッドバンキング)を意識したダンスミュージックです。

―今回の演奏について教えてください

一曲目の「Crawling bird」は割とダークでヘヴィな曲で、サビでは手を上げたくなるような曲にしました。重めの曲調ながら、盛り上がれます。二曲目の「Lack」は自分たちが初めて作った曲で、各パートの見せ場があり、踊れるような曲。三曲目の「Meaning」は疾走感があって、みんなで声を出せるような曲です。

―受賞した感想は?

たくさんの応援に支えられて取れた準グランプリだと思っています。作曲面に関しては初心者でまだまだでしたが、ライブでは自分たちの力を出し切れたので、少し悔しいですが満足のいく結果でした。

 

グランプリ・Kiddy Lyrica(早稲田大学 Sils Music Club)

このバンドはおしゃれだなという印象が強かったです。かっこよさと爽やかさのある演奏でした。

―今回の演奏について教えてください。

決勝ではBillie Eilishの「Bad Guy」からディスコ調のオリジナル、ヒップホップ調のオリジナル、その次に「Come Together」のGary Clark jr. のアレンジ、そして最後にオルタナ調(ロックのジャンルの一つ)のオリジナルを演奏しました。とにかく他のバンドと差別化を図りたいというのと自分たちが好きなように音楽をしたいという気持ちが強く今回の様なセットリストになりました。バンドでこのようなジャンルをすることは珍しいので。主にヒップホップ、クラブ系、ディスコやファンクから影響を受けたオリジナルやカバーを演奏したのですが、その中に「Come Together」などのロックのど定番を入れるなどもして聞き手を飽きさせずに楽しんでいただけるよう意識しました。

―どんなバンドですか?

今回組ませていただいたバンドメンバーはそれぞれ得意なジャンルが結構バラバラだったのですが、それが逆にこのバンドの長所になったと思います。最近のバンドではあまり見かけないギターヒーロー的なメンバーもいればそれを支える安定したリズムキープでしっかりした土台を作るベースもいました。なのでギターのソロも見所の一つです。加えて隠し兵器的なキーボード・コーラスと洋楽らしいグルーヴ(リズムの心地よさ)を生み出すドラムでバンドとして面白い感じにまとまりが出たのではないかと思います。

―受賞した感想は?

今回いただいた賞は全て来場してくれたサークルの先輩、同期、後輩や友人達のおかげだと思っています。ステージ上からフロアを見たときのアドレナリンが湧き出る感覚は、僕らのパフォーマンスを向上させてくれたことは間違いないしそれがグランプリという結果につながったと思っています。まだまだ未熟なので受賞した際のとめどない感謝の気持ちを忘れずにこれからも音楽を続けていこうと思います。

 

このエネルギーを一瞬に閉じ込める

そんなSOUND YOUTH 2019ですが、残念ながら観にいくことができなかった人も少なくなかったはず。この記事やSNS等で特に引き立っていたのは、写真ではないでしょうか。今回のイベントでは3人の学生カメラマンが活躍していました。ここでは、SOUND YOUTH 運営メンバーでありながらフリーランスとしても注目されている村田征斗さん(instagram:@muratantan0111)にインタビューしました!

―ライブ写真を撮る際にどんなことを意識していますか?

1つは、常にどうこの会場の雰囲気や熱量を会場に来られなかった人たちやまだそのバンドを知らない人に伝えられるか、ということです。SNSなどでライブ写真を投稿して、来たかったけど来られなかった人や単純に行かなかった人に、「次は行きたいな!」とか「やっぱり行けばよかったな…」と思わせたら大成功だと思っています。このライブ写真をきっかけに興味や関心を持ってくれてライブハウスに足を運んでくれたら大大成功です。ライブ写真を通したコミュニケーションを常に意識しています。
2つ目は、バンドにとってもお客さんにとっても、どう消費されない写真を撮れるか、です。スマホで誰もが写真を撮れるようになり、その機能も上がっている。一億総カメラマンのこの時代では、写真があまりに消費されすぎています。その中で、忘れられない写真を残せるかということを意識していました。

―これからの目標はありますか?

写真からは音楽は鳴らないし、映像のように多くは表現できません。
だからこそ、その一瞬、二度とない1/200の世界を切り取った写真は時間軸においての点の表現として大きな力を持つと思っています。これからも引き続き音楽と人とのマッチングをライブ写真やSYという場を借りて行っていきたいです!

会場ではエネルギーが、思いが、音楽が、技術が、仲間が、輝いていました。怖いという偏見はもちろん払拭され、素直に音楽を楽しめるサークルバンドのかっこよさにはまりました。学生ならではのアツさを体感できるSOUND YOUTHにこれからも注目!

酒井琴音(さかいことね)
「スキ」なものが見つからなくて悩んでいます。マジメに生きがち。
書いた記事:#Sakai/Twitter:@NYS_Sakai