水商売は「コミュ障の処方箋」!? ガールズバーで働く現役女子大生に聞いてきた! 〜ミズショーバイトVol.2〜【ユースなう!Vol.82】

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突然ですが、大学生の皆さん。
あなたは何のバイトをしていますか?

居酒屋、塾講師、カフェ、レストラン…、
世の大学生に人気のあるバイトをあげてみましたが、実は多くの大学生がやっているバイトに「水商売」があります!

水商売とは、キャバクラやガールズバーを始めとするナイトワークのことで、高収入が見込めることから大学生にも人気があります。

そんな水商売ですが、どんなイメージを抱いていますか?
「派手な人が多そう」、「色恋が多そう」、「だらしない人が多そう」…。これが水商売に対する世間のイメージだと思います。

このように水商売のバイトはマイナスイメージを持たれがちですが、実際はどうなの??

前回取材したホテヘルでバイトするあやかさんに引き続き、今回も、水商売でバイトする大学生、略して「ミズショーバイト大学生」を取材し、そのリアルを聞いてきました!

今回、快く取材を受けてくれたのは、かなこさん(仮名)です!

かなこさん
富山出身の20歳で、都内の大学に通う2年生。古着屋巡りと旅行が趣味。

かなこさんに指定された待ち合わせ場所は、若者の街「渋谷」。お仕事の前にインタビューを受けていただきました。

—今回は取材を快く受けていただき、ありがとうございます!

かなこさん:こちらこそ!今日はなんでも話しますよ!

—前回の取材も「水商売っぽくない」普通の女子大生だったんですけど、 かなこさんも全然っぽくないっていうか。

かなこさん:そうですね(笑)。基本的に水商売をやっている子は、周囲にバレないようにやっているので、外見ではわからないかも。もちろん、「THE 水商売」みたいな子もいるけど。

—水商売のバイトに関して気になるアレコレを聞かせていただきます!よろしくお願いします!

かなこさん:こちらこそ!水商売のリアルを教えちゃいます!

「コミュ障」だから夜の仕事を始めた

—かなこさんは現在どういうお仕事をしているんですか?

かなこさん:最初は、大学1年生の頃はキャバクラで働いていたのですが、現在はガールズバー(※)で働いています!
※ガールズバー=バーテンダーが全て女性のショットバー。カウンター席にて女性バーテンダーが接客する

—なるほど。まず、なぜキャバクラで働こうと思ったんですか?

かなこさん:私、実はコミュ障でロクに人と話せなくて(笑)。特に男性と話すのが苦手で、大学の友達も少なかったんです。このままじゃ社会でやっていけないなと思って。そこで男性と会話ができるバイトを探していてキャバクラで働き始めました。もちろん、お金がもらえるってのもあります。上京して一人暮らしで、仕送りも少なかったから。

—驚きの動機ですね…。で、男性と会話できるようになりましたか?

かなこさん:それが、今までが嘘のように会話できるようになったんです!最初は接客のマニュアルをなぞって会話しているだけだったけど、次第に自分から話せるようになって。それからというもの自信が付いてきて、今では男性と会話するのに全く抵抗がなくなりました。

—仕事でコンプレックスを解消できたと。でも、なんでキャバクラは辞めることになったんですか?

かなこさん:うーん、彼氏にバレたことですかね(笑)。大学に入ってからずっと付き合ってる彼氏がいるんですけど、キャバクラで働いてることは内緒にしてて。でも、隠してるのが苦痛になってきて、去年のクリスマスの夜に打ち明けたら大ゲンカになっちゃって。そんな彼氏も、なぜか「ガールズバーならいいよ」って言ってくれて、それからガールズバーで働いています。

—そんな事件が(笑)。キャバクラとガールズバーの違いってありますか?

かなこさん:うーん、やっぱり一番違うのはお給料かな。キャバクラは指名をもらっていた分、時給は結構よかったけど、ガールズバーの時給はよくても2000円とか。都心から外れたとこにあるガールズバーとかだったら1500円くらいですかね。

夜のお仕事のトラブルは?やりがいは?

—ガールズバーで働いていて大変なことってありますか?

かなこさん:正直、あまりないですね!スタッフも優しいし、女の子同士もオフの日にショッピングに行くくらい仲が良いです。大変な点を一つあげるなら、今の時期は外に立つのが大変!めちゃくちゃ寒い(笑)。

—お客さんとトラブルになったことは?

かなこさん:今働いている職場でトラブルになったことはないですね。強いていうなら、お客さんが酔いすぎて会計で揉めたくらいですかね。でも、キャバクラ時代はトラブル続きでした!執拗に口説かれたり、セクハラされたり。

—お客さんへの対応は大変そうですね。この仕事を辞めたくなる時ってないんですか?

かなこさん:自分の身の危険が及びそうな時は辞めようと思っているけど、今のところそういうことはないですね。だから、とりあえず大学を卒業するまでは続けようと思ってます。

—何か接客の時に気をつけていることなどありますか?

かなこさん:キャバクラの頃は、指名がもらえるようにキャラを使い分けてお客さんに接したり、色恋営業(※)をしたりと工夫していたけど、今はお客さんとの会話を盛り上げることだけに集中しています。お客さんのトークに対応できるように、出勤の前にニュースを軽くチェックしてます。
※色恋営業=恋愛感情があるような行為や素振りやを見せて来店や販売を促す営業方法

—失礼ですが、かなこさんの恋愛事情も教えてください!

かなこさん: 私は最初に言ったように大学で出会った彼氏がいるので、普通の大学生カップルみたいな恋愛しかしてません!でも、気になるのはガールズバーの女の子とお客さんが恋愛できるかってことですね?(笑)。これは、答えから言うと恋愛できます!実際に、お客さんと恋愛関係になって、結婚した子を何人も知ってます。そういう意味では、お客さんとの距離は近いのかな?

↑趣味の旅行での一枚。

夜のお仕事、キーワードは「商品としての接客」

—夜のお仕事をしていて、コンビニバイトや塾講師などの一般的なバイトと一番ココが違う!と思う点を教えてください!

かなこさん:うーん、「接客する立場」ですかね。例えば、コンビニバイトも接客業だけど、お客さんが来店する目的って、商品を買うことですよね。だけど、キャバクラとかガールズバーは女の子と会いに来るわけだから、女の子が商品なんです。自分に価値を見出して来店してくれるわけだから、その分楽しんでもらえるように接客しています。

—最後に、水商売のバイトをしようと思っている人にメッセージをお願いします!

かなこさん:私も、最初は夜のお仕事に抵抗がありました。危ないイメージがあったし、世間的にもネガティブに捉えられているので。でも、実際にキャバクラとガールズバーで働いてみて思ったのは、そんなにやましいお仕事ではないってこと。確かに、普通のバイトよりはトラブルに巻き込まれる可能性が高いし、お酒を飲めない人にとっては苦痛に感じるかもしれないけど、働いて行く上でそれほどストレスを感じることはないと思うし、何よりトーク力が身につきます。もし興味があったら、体験入店からでも始めてみるといいかもしれません。

—かなこさん、本日は取材を受けてくださりありがとうございました!

今回のミズショーバイトはガールズバーで働く大学生を取材しました。
何かとマイナスイメージを持たれがちな水商売ですが、かなこさんは水商売のバイトを通じて、「男性とうまく会話できない」コンプレックスを克服することができました。
犯罪に巻き込まれるケースも多いバイトなので、一概におすすめすることはできませんが、水商売は大学生のバイトの一つの形として確かに存在しています。

次回はまた違った業種でバイトする大学生にインタビューします!Vol.3をお楽しみに!