全方位型エンターテイメント集団 “さよならミオちゃん” って?【ユースなう!Vol.93】
2018.08.23
“何でもアリなおもちゃ箱みたいなバンドです!”
“とにかく距離が近い! バンド好きもアイドル好きも楽しい!”
“ミドリがカッコ良いです〜!” “ いや黄色でしょ!”
これはライブハウスに居たさよならミオちゃんのファンの方々の声。みんな“推し”がいて、バンド好きもアイドル好きも虜にしてしまうって一体さよならミオちゃんは何者なんだろう?
調べによるとボーカルはM-1グランプリに出場? 元アイドルのメンバー? ちょっとこれは何でもアリすぎない? と思っちゃうくらいまさに全方位型。この日は“さよならミオちゃん全国侵略化ツアー”最終日。ライブ前の貴重な時間をいただき、全方位型エンターテイメント集団“さよならミオちゃん”に突撃して来ました!
札幌発!五人組全方位型エンターテイメント集団
さよならミオちゃん

左から:太朗コーポレーション(Dr)/ヤナギハラユウタロウ(Gt)/三角四段(Ba)/不眠マオ(Vo&key)/日野ヤヨイ(Vo&Gt)
──それではよろしくお願いします!ガチガチな感じではなく、いつものみなさんの自由な感じでお願いします!
日野ヤヨイ (以下ヒ) :じゃあ全部黙秘しよう。
一同:(笑)
三角四段 (以下ミ): 黙秘権使ってもいいですか?
──はい!全然使っていただいて大丈夫です。
ヤナギハラユウタロウ (以下ヤ) :使っていいんだ(笑)。いや、黙秘権アリのインタビューってヤバいでしょ(笑)。
プロフィールについて
──まず、さよならミオちゃんを知らない人のためにプロフィールを載せようと思ったのですが、HPに載っているプロフィールがもう滅茶苦茶じゃないですか…?
ヒ:いや~そうなんですよね~。
ヤ:でもあれ、誰も嘘ついてないよね。
──え、そうなんですか? 何かポケモンとかありましたよね。(以下さよならミオちゃんホームページより引用 )
↓HPイメージビジュアル↓

日野ヤヨイ
(黄色/ボーカル/ギター)
2004年、ポケモンカード全道大会で300人もの参加者の中、激闘の末準優勝を飾る。
不眠まお
(ピンク/ボーカル/シンセサイザー)
一生寝る事を許されない絶対アイドル。
太朗コーポレーション
(赤色/ドラム)
起業家。バイト先のラーメン屋では社員をも唸らせる手際を見せる。
ヤナギハラユウタロウ
(緑/ギター)
生まれてから住むアパートが3回火事になった経験を持つ。
三角四段
(青/ベース)
2010年、ポケモンカード全道大会で300人もの参加者の中、激闘の末ベスト16に入る。
ヒ:そうそう、ポケモンカードのやつはガチっす。俺は大会で準優勝したし、三角はベスト16でしょ?
ミ: (頷く)
ヤ:で、俺は家三回燃えてるし。
──それ本当だったんですね(笑)。
太朗コーポレーション(以下タ) :俺はラーメンだっけ?
ヒ:ラーメン屋での手際が抜群ね。
不眠マオ(以下マ) :私ってなんだっけ…?
ヒ:えーっと、寝ちゃいけないアイドルとかなんとか…。でも、もうこれはどっちでもないやつ(笑)。
マ:じゃあ、私だけ嘘ついてますね。
──じゃあマオちゃんだけ嘘ということで(笑)。あとバンドの経歴も色々死闘を乗り越えてるとか…。
“2014年夏、札幌で結成。
「全方位型エンターテイメント集団」と名乗り、米軍基地で米兵相手にライブを重ね、電流鉄骨渡り、自らの血液を賭けた麻雀など数多の死闘を乗り越え2017年現編成に至る。”
ヒ:それはね、漫画のカイジと某俳優Oが組んでたバンドのプロフィールをパクってます。
──そういうことでしたか! この良い意味で本気じゃないというか、このバンドなんだろう? って気になっちゃう感じが良いですよね。
ヒ:まあ普通に書いても誰も見ないし、そう思ってくれる方が嬉しいですね。

ツアーならではのエピソード
──そんなミオちゃんは本日ここ下北沢でツアー最終日ということで、今月はもう全国色んな箇所回られてましたが、北海道在住のみなさんは大変じゃなかったですか?
ヒ:いやあ、もうしんどいよね。特に気温差とかは…。
──気温差! 北海道はまだ涼しいんですか?
ヒ:こっち40℃とかだけど、向こうはまだ全然20℃とかで、もう倍の暑さなんですよ。あとはもうとにかく移動が大変。
ヤ:だってもう絶対に空飛ばないといけないもんね。
マ:ちゃんとメンバー全員集まるのかとか心配でしたね。
──メンバーが来なかったこととかあるんですか?
ヒ:あるよ!!!
──え〜! あるんですか!?!?
ヒ:一番最初のベースは東京の遠征の時に来なくてそのままやめていきましたね。連絡もずっとつかなくて。
──連絡も取れず…そんな波乱も乗り越えてきたのですね…。ちなみに今ツアーでの事件簿とかありますか?
一同:それはもうマオちゃん…(笑)。
マ:え~私!? これはもうTwitterにも書くの恥ずかしいエピソードなんですけど…じゃあ特別にここだけにお話ししますね。
──わー! お願いします!
ヤ:偉そうにこれから自分のミスを話しますよ(笑)。

マ:この間横浜でライブがあって、札幌からみんなで夜行バスで横浜に行ったんですけど、横浜着いてすぐに私が名古屋から東京に行くバスを予約していないことを思い出して…。
ミ:昨日のバスのことですね。(さよならミオちゃんは前日に名古屋でライブがあって今日東京でライブでした)
マ:それで私がもうここでバス予約しちゃうから任せて! って言ってみんなからお金貰って予約と入金をしたんですよ。そしたら昨日名古屋着いたら電話かかってきて、それが“バスの予約日が間違っているけど返金ができない。”っていう内容で。私なんでか分からないけど、それが向こうが予約日間違えて返金ができないんだと思っちゃったんですよね…。それを見た日野さんが俺が電話してやるよ! って(笑)。
ヒ:いやだってあっちのミスで返金できないっておかしくない? って。まあでも冷静に話し聞いたらマオちゃんが全部間違ってました。
マ:私がただ予約日をミスっていただけでした(笑)。
──そんなドタバタで今日東京に来られたんですね(笑) 。バスは取り直したんですか?
マ:そうです! 他のメンバーがやってくれて。返金がきかなかったのでお給料入ったら私はメンバーにお金を返します…。ごめんなさい…。
全方位型エンターテイメント集団の誕生
──今日はこれを一番聞きに来たのですが、遅くなりました…。さよならミオちゃんが既存のスタイルに縛られない、全方位型エンターテイメント集団になったきっかけって何ですか?
ヒ:えーっとですね………(かなり悩む)。
ヤ:ヤバい…。予想以上に薄いぞこれ。
一同: (笑)
ヒ:いや何かね、ただキャッチフレーズを付けたくて。エンタの神様ってネタやる前にVTRで芸人のキャッチフレーズ言うじゃないですか。アレ良いなっていう。そういうノリかな~。
──じゃあもうバンドが形になる前から、こういうのやりたい! っていうのがあったんですね。
ヒ:そうですね。もう身についていた感じはあります。
──みなさんの音楽のルーツとかって結構バラバラなんですか?
ヒ:バラバラだよね~。俺は銀杏BOYZだけど…。マオちゃんは?
マ:私なんだろ…。バンドでいうとビジュアル系とかだけど、女の子のアイドルがやっぱり好きですね。
ヤ:俺はもうBUMP OF CHICKENと尾崎豊だよ。
ミ:僕は少女時代です。
ヒ:韓国の? 本当かよ(笑)。太朗は?
タ:僕? えーっと、黙秘で。
一同:出た~(笑)。
──ついに黙秘権使われちゃいました〜〜(笑)。
“バンド×アイドル”の可能性
──さよならミオちゃんはバンドでありながら結構アイドル要素を入れているじゃないですか。メンバーカラーとか推し制度とかサイリウムとか…。個人的にそういうのってバンド界ではタブーだと思っていたので結構攻めたことしているな~と思うのですが、そこはどういった意識で活動されているのですか?
ヒ:普通にアイドルが好きだったっていうのがありますね。一番最初のライブの時も札幌のアイドルを呼んだし。
マ:そもそもタブーだとは思ってないのかも(笑)。


↑メンバーにはそれぞれの担当カラーがあり。フロアに5色のサイリウムが光ります。
──なるほど! 確かに前ライブでみなさんがアイドルの方と対バンしているのを観たんですが、アイドルのファンも巻き込んで大盛り上がりで結構衝撃的でした(笑)。
ヒ:その日ね! 意外と仲良くなれるんですよ、バンドのファンとアイドルのファンって。
バンド以外にも…?
──調べたところによるとマオちゃんは元々アイドルをやっていたという情報があったのですが…。
マ:わー! 待ってくださいそれよく知ってますね(笑)。
ヤ:そんな事すっかり忘れてたわ…(笑)。
マ:そうなんですよね。バンドと平行してアイドルを一時期やっていました。
──現役アイドルだったマオちゃんがバンドに加入したということで…。
マ:いや、逆ですね。バンドマンがアイドルになった方です。
──あ、そっちパターンですか!?
マ:逆はあると思うんですけど…。そっちパターンです(笑)。でも同じパターンで日野さんはM-1出てますしね。

ヒ:これはねもう一番大きく書いて欲しいんですけど、去年M-1の二回戦まで行ってるんですよね。
──これもHPに書いてあってちょっと戸惑ったのですが、本当なんですね! 他のメンバーは自分のバンドのボーカルが突然M-1に出場したことに対してどう思いましたか?
ヤ:え、別に何か面白いからいいやって感じです(笑)。日野くんやりたいことやっていて良いなーって。
──自分でやりたいことやっていれば、M-1出ようがアイドルになろうが全然オッケーなんですね。みなさんの話聞いていると売れるための戦略とかじゃなくて、みなさんのやりたい事とかスキを集めた結果がこの全方位型なんだな~と思いました。
一同:お~!
ヒ:まさにそれですね。それ俺が言ったことにしてもらえませんか?
──分かりました。言ったことにしまーす。
一同:(笑)。
今後のさよならミオちゃん
──最後になるのですが、全方位型エンターテイメントのさよならミオちゃんがこれから手を出していきたいジャンルはありますか?
マ:これって多分ボケるやつだよね?
──(頷く)
マ:うん、だって(笑)。どうする?
ヤ:ってことはまさに大喜利なんじゃない?(さよミオのツイッターアカウントではライブ終わりに大喜利大会をやっているメンバーの動画がアップされています)
マ:じゃあ大喜利! でお願いします!
〜〜インタビューの最中に突然知り合いのイベンターの方が現れる〜〜
イベンターの方:あれっ? 麻雀今から行く?(日野さんを連れ去りながら)
ヒ:うわっ ○○さん! ビックリした~。近くの雀荘どこっすか?
(本当に連れて行かれた日野さん)
ヤ:え、マジでどっか行ったんだけど…。
ミ:目を輝かせ雀荘へ向かう日野…(笑)。
マ:こんな終わり方アリですか!?
──日野さんが雀荘に向かわれたので、インタビューはここまでで(笑)。ライブ前の貴重なお時間本当にありがとうございました!
インタビューしてみて、さよならミオちゃんの全方位型エンターテイメントは、メンバーがそれぞれ好きを持ち、1人1人の個性が強い(インタビュー途中でどっか行っちゃう人もいるし汗)からこそが生まれたんだと思いました。その飾らない姿こそが彼らの魅力であり、気づいたら多くの人が心を鷲掴みにされているのだと納得。あなたは何色推し? これからも音楽シーンを走り回るさよならミオちゃんの活躍に乞うご期待!
【取材協力】
さよならミオちゃん
HP:http://25.xmbs.jp/sayomio/
Twitter:@sayonaramiochan
写真:ムライサキ
場所:下北沢SHELTER