半日で世界一周!? 外語祭に行ってきた!【日本で世界一周グルメ旅/番外編】
2019.12.24
ユースタの学園祭特集が帰ってきた!
「イケメンわらしべ」の三田祭の次は、ゆるく世界一周をしたいライターがあの学園祭に行って参りました!
今回は半日で世界一周の旅へ
今回の行き先は…東京外国語大学(以下、外大)! 東京都府中市にある緑豊かなキャンパスです。ここで5日間にわたって行われる学園祭、外語祭(http://gaigosai.com/)は他の大学にはない個性にあふれています。
キャンパス内の円形の広場をぐるっと各国・地域の料理店が囲み、中心には特設ステージがありました。
国・地域の名前だけでテンションが上がってきます。これらの料理店は学部・学科の1年生、校舎で上演される語劇は2年生が担当しているとのこと。
それでは早速、この全30の国と地域を味わえる料理店と様々な地域のパフォーマンスで世界一周をしてきます!
Сайн байна уу?(サイン バイノー?)(モンゴル語で、こんにちは!)
まずはモンゴル語料理店にやってきました。日本(成田空港)から5時間半という近さのモンゴルですが、料理は食べたことがなかったので、学生の方に定番を聞きました。
おすすめを注文して数分後、揚げたての大きな餃子のようなホーショールを出してもらいました。
アツアツのホーショールは外はカリっと、中はジューシーなひき肉が! これは間違いない組み合わせ。しっかりお腹にたまる1品です。
––––このホーショールについて教えてください
「教授がモンゴルから輸入した本格的なものです。羊肉を使っていて、モンゴルでは屋台等でもよく食べるそうです」
––––モンゴル語専攻にした理由は何ですか。
「周りにはすもうなどモンゴルの文化が好きな人がいますね。私はモンゴルの文字に興味があって、地域によってですが、キリル文字と縦文字を併用しているんです。特に縦文字は左から縦に書いてくというのが面白くて、勉強したいと思うようになりました」
আসসালাম আলাইকুম।(アッサラーム・アライクム) (ベンガル語で、こんにちは)
さて、次はベンガル語料理店…ですが、ベンガル語って何と思ったそこのあなた! ベンガル語は主にバングラデシュとインドの西ベンガル州で使われるとのことです。
カレーのような香りがしてきます。どれもおいしそうで迷ってしまいますが、私たちはベンガル風コロッケ、アル・チョプを注文しました!
確かにコロッケなのに、このクセになる感じはなんだ! 揚げたてほくほくのアル・チョプを二人であっという間にたいらげました。
––––このアル・チョプについて教えてください。
「種にはツナとシソに少し似たスパイスを使っています。レシピがないので、ネイティブの方から聞いて、みんなで試作会をして作り上げました。この他にも、ショルバというベンガル風カレーもおすすめで、スパイスから作っています」
––––ベンガル語を専攻にした理由は何ですか?
ビジネス面での成長が著しいバングラデシュ。これから使えるのはベンガル語だと思い、勉強したいと思うようになりました。
Здравствуйте(ズドラーストヴィーチェ)(ロシア語で、こんにちは)
外語祭の特徴の一つはアルコール飲料の販売があること。外大の入り口でアルコールチケット(20円)を買うことで、世界のお酒を楽しむことができます。(要身分証明書)
ロシアのお酒といえば、これでしょう!
ロシア語の音楽が流れるお店の前でウォッカを頂きました。新ライター松井によると「甘さもあって飲みやすい」とのこと。お酒に弱い私は、一口でのどが焼けましたが(笑)、北の大地ロシアを体感できた気がします!
Dzień dobry(ジェン・ドブリィ)(ポーランド語で、こんにちは)
次はポーランド語料理店へ。とここで出迎えてくれた学生のパーカーのロゴが読めない……(笑)。
「私はポーランド語がわかりません」とポーランド語で書かれているとのこと! 欲しくなっちゃいました。さて、ここでは一番人気のスイーツ、ポンチキ(下の写真左)と、目の前で焼いていておいしそうだったポーランド風餃子、ピエロギ(写真右)を頂きました。
まずはポーランド風ドーナツ、ポンチキ。どこか懐かしいふんわりした生地の中には甘酸っぱいジャムが入っています。表面のグレーズとも好相性。これは誰もが好きな味! 続いてのピエロギは餃子の見た目からは驚きのクリーミーさ。もちもちの生地の中になめらかなマッシュポテトのようなものが入っていて、おいしいです。
––––このピエロギについて教えてください。
「中に入っているのはジャガイモとチーズです。地域やレシピによってキノコを入れたりとアレンジがあるそうです」
––––ポーランド語を専攻している理由は何ですか?
「色々な人がいますけど……一番すごいなと思った友達は、「ショパンが好きだから」というのです! ショパンと話したいらしいです!」
Buongiorno(ボンジョルノ)(イタリア語で、こんにちは)
この連載初のメジャーな(?)料理!イタリア語料理店にやってきました。
ここでは定番、マルゲリータを注文!
できたてをいただきます! シンプルだからこそのおいしさです。モチモチの生地と色鮮やかな具がよく合っていて、かなりのレベルの高さです。
––––このお店の料理について教えてください。
「生地から手作りのマルゲリータを始め、ラザニア、フォカッチャがあります。珍しいのはババ。パンのような生地にラム酒風味のシロップを染みこませたものです。今年初だったので、試作を重ねてきました。どのメニューもこだわりがつまっています!」
––––イタリア語を専攻した理由は何ですか?
「私はイタリア料理が好きだからです! 他にも芸術好きや観光をきっかけに専攻した人も多いです」
Jambo(ジャンボ)(スワヒリ語で、こんにちは)
さてさて航路を南へ、アフリカ料理を食べにきました。アフリカ地域を専攻として学んでいる学生たちのお店です。
メニューを見たライター2人の目が釘付けになったのは、ダチョウのステーキ。一体どんな味が!?
おおおこれは! くさみもなく、柔らかくて食べやすい! 牛肉に近い食感です。
色鮮やかできれいなエプロンを着ていた二人にお話を聞いてみました!
––––このお店について教えてください。
「今食べたダチョウのステーキは希少な肉で、人気です。南アフリカのお茶のルイボスティーもおすすめです」
––––アフリカを専攻にした理由を教えてください?
「もともとは教育に興味があって、アフリカを選びました。でも勉強しているうちに、それだけではなく、自分らしさを思い切り表現できるファッションも好きになったんです。このエプロンもアフリカのデザインです!」
こんにちは!
おいしく食べながら、特設ステージでサンバ(ブラジルの舞踊)を見てきたので、世界一周の最後はここ、日本で締めます! 国際日本学部は3分の1近くを留学生が占めているので、かなり国際色豊か。
学生たちの投票で決めたというメニューの中から選んだのは五平餅!
甘辛いたれとお米の食感がよく合う! 確かに日本を代表するお菓子の一つと言えます。香ばしさもありとてもおいしかったです。
––––なぜこの学部に入ったか教えてください。
「日本に興味を持った理由は人それぞれです。和食やアニメ・マンガ・ゲームなどのカルチャー、観光面をきっかけに入学した人がいます。日本人学生は色々な角度から日本について学びたいと言う人もいます」
こうして、おいしい料理と本格的なステージを楽しんで、世界一周を制覇しました!
取材に協力してくださった外大の皆様、本当にありがとうございました。
学園祭の常識を覆すレベルの料理店のこだわりと充実度。旅行気分でわくわくしました。おいしく食べたあとは語劇や雑貨店を巡ってより様々な文化を学べるのも魅力。一日中遊べる学園祭であることは間違いありません! また、マニアックな言語を勉強する学生やたくさんの留学生と話せるのも外語祭ならでは。来年の外語祭でみなさんもぜひ旅に出てみてはいかがでしょうか。
学祭特集のコラボした今回はあっという間に世界一周をしてしまいましたが、本編ではまだ半分。世界一周をすべく、また次の場所へ行ってきます!
【取材協力】
■第97回外語祭 公式HP
http://gaigosai.com/
